【Access】時代遅れとされる7つの理由+α|中級者向けにExcelとの違いも解説

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Access時代遅れとされる7つの理由+α

Microsoft Access は長年、小規模システムや部門向け業務アプリケーションで活用されてきたリレーショナルデータベースです。
Excelとの連携が容易で、プログラミング知識が少なくても使える点が魅力でした。

しかし最近では「Accessは時代遅れでは?」という声もあります。
背景には、扱うデータ量の増加・クラウドサービスの普及・セキュリティ要件の高度化などがあります。

この記事では、中級者向けに Accessが時代遅れとされる7つの理由+α を解説し、Excelとの違いも整理します。

目次

Microsoft Accessとは?

Microsoft Accessは、Windows向けのデータベース管理ソフトで、企業や個人での業務データ管理に使われます。
テーブルでデータを整理し、クエリで条件検索、フォームで入力画面を作り、レポートで集計結果を出力できるのが特徴です。

Accessの強みは、Excelよりも大量データの管理や複雑なリレーション(表同士の関連付け)が得意な点です。また、VBA(Visual Basic for Applications)を使えば、簡単なアプリケーションの自動化も可能です。

一方で、Webやクラウド対応が限定的であることや、大規模システムには向かない点が課題となります。

Accessが時代遅れとされる7つの理由

1. データ容量の制限と性能劣化

Accessのデータベースファイル(.accdb)は 最大2GB までです。
1GBを超えるとクエリの処理速度が低下し、最適化や修復が必要になるケースがあります。

対応策:
・ファイル分割+バックエンドをSQL Serverに移行
・テーブルリンクで分散管理

2. 同時アクセスに弱い

Accessは小規模利用前提で設計されているため、多人数の同時接続でパフォーマンス低下やロックエラーが発生します。
大人数での利用が不向きな点も課題です。大規模な組織で利用するためにはAccecssではなくクラウド型のサービスを使う方が良いです。

対応策:
・フロントエンド/バックエンド構成に分離
・SQL ServerやクラウドDBにデータを移行してAccessはフロントとして利用

3. Web・モバイル対応が限定的

デスクトップアプリ主体であり、Webやモバイルからの直接利用はほとんど不可能です。
過去の Access Web Apps は廃止され、クラウド対応も限定的です。

対応策:
・SharePointやPower Appsとの連携
・データ層をAccessで管理し、UIは別途Webアプリ開発

4. セキュリティと権限制御の限界

Accessファイルはコピーが容易で、誤って持ち出されると閲覧されるリスクがあります。
また、詳細な権限管理や監査ログ機能も限定的です。

対応策:
・パスワード保護や暗号化
・機密性の高いデータはSQL Serverなどへ移行

5. バージョン互換性・移行の難しさ

バージョンごとに仕様が異なり、古いシステムの移行で参照ライブラリや型の不一致が発生することがあります。
データの互換問題が発生しやすいのです。修正するための動作確認や修正作業が負担となります。

対応策:
・移行前にテスト環境で検証
・段階的にSQL ServerやクラウドDBへ移行

6. 技術者リソースの減少

Accessに精通したエンジニアは減少傾向にあり、保守・改修できる人材確保が難しくなっています。
独自の知識やスキルが求められるため使いこなせるようになるためにはかなりの時間を要してしまいます。

対応策:
・開発ドキュメントの整備
・段階的な他プラットフォームへの移行
・Power Platformなどの後継製品を活用

7.Macで使えない

Windowsの専用ソフトのため、Macユーザーが利用できません。Macユーザーも最近では増えているため普及が限定的でス。officeソフトの中でExcelやWordなどのはMscで利用可能です。

この様にWindows限定で有ることが時代遅れとされる一つの理由とされています。

+αの理由

さらに以下も時代遅れとされる理由です。

拡張性の限界

VBAやマクロで拡張可能ですが、大規模アプリになると保守が困難です。

ライセンスコスト

Microsoft 365に含まれるとはいえ、オープンソースDB(MySQL、PostgreSQL)と比べるとコスト面で不利になる場合があります。

ExcelとAccessの違いを整理

一見すると「どちらも表形式でデータを管理できるツール」ですが、ExcelとAccessには明確な役割の違いがあります。

  • Excelの特徴
    • 表計算やグラフ化に強い
    • 関数やピボットテーブルを使った分析が得意
    • 少人数・小規模データの管理に向いている
    • データ量が増えると処理が重くなり、誤操作でデータを壊すリスクも高い
  • Accessの特徴
    • 複数のテーブルをリレーショナルに関連付けて管理できる
    • クエリで条件を絞り込み、大量データから素早く抽出できる
    • フォームを使って入力画面を構築し、ユーザーに操作しやすいUIを提供できる
    • レポート機能で帳票や集計結果を自動生成できる
    • VBAで処理を自動化し、簡易アプリケーションとして利用可能

利用シーンの違い

  • Excel向き: 日次売上の集計、グラフレポート作成、シミュレーション、計算業務
  • Access向き: 顧客管理システム、在庫管理、注文履歴検索、複数ユーザーによるデータ入力

中級者が意識すべきポイント

Excelは「1枚の表にすべてのデータを置く」のに対し、Accessは「関連する複数のテーブルを分けて管理」します。この構造の違いにより、Accessは冗長なデータを避けつつ整合性を維持できるのが大きな強みです。

  • Excel: 表計算ツール、柔軟なデータ管理・集計に強いが、大量データやリレーショナル管理は不得意
  • Access: リレーショナルデータベース管理が可能で中規模データに強いが、大規模化やWeb/クラウド対応には弱い

中級者は、この違いを理解し、適材適所で使い分けることが重要です。

まとめ

Accessは依然として小規模・部門レベルで有用ですが、

  • データ容量制限
  • 同時接続の弱さ
  • Web/モバイル非対応
  • セキュリティの課題
  • バージョン移行の手間
  • 技術者不足
  • Mac非対応

などの課題があるため、大規模・クラウド時代には時代遅れとされます。

新規システムや既存システムの更新を検討する場合、Accessを残すか、SQL ServerやクラウドDBに移行するかを慎重に判断することが重要です。

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