Windowsを使うとき、アカウント設定は非常に重要です。
特に「Microsoftアカウント」と「ローカルアカウント」の違いを理解していないと、機能や利便性で損をすることもあります。
本記事では、両者の特徴・メリット・デメリットを分かりやすく比較し、用途に応じた選び方まで解説します。
Windowsのアカウントとは?
Windowsのアカウントとは、パソコンにログインして使用するためのユーザー登録のことです。アカウントにより、個人の設定、ファイル、アプリの利用状況が管理されます。
主なアカウントの種類
- Microsoftアカウント
- マイクロソフトが提供するオンラインアカウントです。
- OneDriveやOutlookなどのサービスと連携可能。
- 複数デバイスで設定やデータを同期できるのが特徴です。
- ローカルアカウント
- パソコン本体だけで管理されるアカウントです。
- インターネットに接続しなくても利用可能。
- データや設定はそのパソコン内にのみ保存されます。
ポイント
- Microsoftアカウントは便利ですが、クラウドに情報を保存するためセキュリティに注意が必要です。
- ローカルアカウントはプライバシー重視でシンプルですが、クラウド連携やデータ同期はできません。
Windows10、Windows11はローカルアカウントでも使用できますが、Microsoftアカウントを使用することで多くの機能が使えるようになります。
Windows8の頃から推奨されるようになりました。
Windows10が搭載されたパソコンを購入して初めて立ち上げたとき、「Microsoftアカウント」の設定を求められた記憶があるかと思います。
Windowsの古いOSではパソコンにログインする際に「ローカルアカウント」が使われてきました。
それと比べるとMicrosoftアカウントにはいろいろな機能が加わっています。
アプリケーションにはMicrsoftアカウントでないと使えないものもあります。
具体的には、OneDriveはMicrosoftアカウントでサインインしなければ使用できません。
クラウド上でデータを保存・共有が可能なオンラインサービスを使用するためです。
Microsoftアカウントとローカルアカウント の違い
この2つの違いについて解説します。
Microsoftアカウントとは?
Microsoftにサインインすることで、あらゆるものをすべて1ヶ所で管理ができるようになります。
Microsoftアカウントは、マイクロソフトが提供するオンラインサービスに接続できるアカウントです。
- 主な特徴:
- Windowsへのログインと同期が可能
- OneDriveやOutlookなどのMicrosoftサービスと連携
- 設定やデータがクラウドに保存され、複数デバイスで同期可能
メリット
- デバイス間で設定やファイルを自動同期できる
- パスワードを忘れてもオンラインでリセット可能
- Microsoftストアからアプリをダウンロードできる
デメリット
- インターネット接続が必要な場合がある
- 個人情報をクラウド上に保存するため、セキュリティ意識が必要
windowsやoffice、OneDrive、edge、Bingなどマイクロソフト製品にMicrosoftアカウント1つで接続することが出来ます。
ローカルアカウントと同様にWindowsパソコンにログインするためのアカウントですが、登録するにはインターネット接続が必要になります。
OneDriveやWord、Excelを使用するにもMicrosoft アカウントの登録が必須になっているため、Windowsパソコンを利用する上では必要不可欠になっています。
以前は「Windows Live ID」もしくは「NET Passport」と呼ばれていたものです。それにセキュリティ情報を追加することで、Microsoftアカウントに引き続き使用できるようになりました。新しくMicrosoftアカウントを作り直すことも出来ます。
ローカルアカウント
アカウントを作成したパソコンのみで使用することができます。
Windows95やWindowsXPなどの以前のOS時代から有り、パソコン上で管理されているため登録する上でインターネット接続の必要はありません。
ローカルアカウントは、パソコン本体にだけ存在するアカウントです。
- 主な特徴:
- インターネット不要でログイン可能
- デバイス内の設定やデータはクラウドに同期されない
- 個人情報はローカル環境にのみ保存される
メリット
- オフラインでも使用可能
- 個人情報をクラウドに送信せず、プライバシー重視
- シンプルで管理が容易
デメリット
- デバイス間で設定やデータを同期できない
- パスワードを忘れると回復が難しい
- Microsoftストアやオンラインサービスの利用に制限がある
パソコンにログインする目的でのみ使用するアカウントですので、他のパソコンで同じパスワードのローカルアカウントを作っても設定を共有することにはなりません。
1台のパソコンには複数のアカウントを作って使い分けて共用することはできます。
Microsoftアカウントには、有効期限があります。1年以上サインインしなければ自動的にサーバーからアカウントが削除されてしまいます。
ローカルアカウントはログインしない状態が続いてもアカウントが消滅することはありません。
2つのアカウントの違いの一覧
項目 | Microsoftアカウント | ローカルアカウント |
---|---|---|
ログイン方法 | オンライン認証 | パソコン本体のみ |
データ同期 | 〇(クラウド) | ×(ローカルのみ) |
利用可能サービス | OneDrive、Outlook、Microsoftストアなど | 基本的にオフライン機能のみ |
セキュリティ | パスワード忘れ時にオンラインでリセット可能 | パスワード忘れ時に回復困難 |
利便性 | 高い(複数デバイスで同期) | 低め(単一デバイス向け) |
安全性 | 情報流出の可能性があり | 情報漏洩は少ない |
ローカルアカウントとMicrosoftアカウントではどちらを選ぶべき?
クラウド同期や複数デバイスでの利用を重視する場合
→ Microsoftアカウントがおすすめ。
プライバシー重視でオフライン利用が中心の場合
→ ローカルアカウントがおすすめ。
あまりパソコンを使わず、インターネットも使わない場合はローカルアカウントのほうが情報漏えいリスクが低くなります。
特別な理由がなければMicrosoftアカウントの利用をおすすめします。
経験的にwindowsのセットアップ時にMicrosoftアカウントを使用すると、ユーザーフォルダが意図しない名前になってしまうことがありました。まずはローカルアカウントでセットアップした後でMicrosoftアカウントに切り替えると良いと考えています。
アカウント切り替えの注意点
- Microsoftアカウントからローカルアカウントへ切り替えると、クラウド同期データは同期されなくなる
- ローカルアカウントからMicrosoftアカウントに切り替えると、OneDriveや設定同期が可能になる
- 切り替え時はパスワードや保存データの管理に注意
まとめ
Windowsのアカウント選びは、利用スタイルに応じて最適な方法を選ぶことが大切です。
- 複数デバイスで同期したいなら「Microsoftアカウント」
- オフライン中心でプライバシーを重視するなら「ローカルアカウント」
どちらのアカウントもメリット・デメリットがありますので、自分の用途に合わせて選ぶことで、快適なWindowsライフを実現できます。
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