パソコンでゲームをしたり、動画編集や画像処理を行う際、「GPU(グラフィックボード)」の性能がどの程度なのか気になったことはありませんか?
実は、Windowsには自分のパソコンに搭載されているGPUを簡単に確認できる方法がいくつも用意されています。
近年のPCでは、CPUに内蔵されたGPU(内蔵GPU)と、専用のグラフィックボード(独立GPU)の両方を搭載しているモデルも増えています。
どちらが使われているのかを理解することで、パフォーマンスを最適化し、トラブルの原因も見つけやすくなります。
この記事では、
✅ GPUの基本知識
✅ 内蔵GPUとグラフィックボードの違い
✅ WindowsでGPUを確認する3つの方法
✅ ChromeやEdgeでGPUの利用状況を確認する手順
をわかりやすく解説します。
GPUとは?
GPUは Graphics Processing Unit(グラフィックス・プロセッシング・ユニット) の略で、主に画像や映像の処理を専門的に行う装置です。
かんたんに言えば、「画面を滑らかに動かすための頭脳」です。
- CPU:PC全体の処理を担当
- GPU:描画や動画再生、3Dゲームなどの処理を高速化
最近のソフトウェアやブラウザ、動画編集アプリはGPUの性能を積極的に活用する設計になっています。
そのため、自分のGPUを理解しておくことは、動作の遅延やフリーズを防ぐ上で非常に重要です。
GPUの種類|内蔵GPUとグラフィックボードの違い
GPUには大きく分けて2つのタイプがあります。
それぞれの特徴を理解しておくと、購入や設定の判断に役立ちます。
1.内蔵GPU(例:Intel UHD Graphics、AMD Radeon Graphics)
CPUの中に組み込まれたGPUで、軽い作業や動画再生に向いています。
ノートPCや省電力モデルで多く採用されており、以下のような特徴があります。
- 消費電力が少なく、静音・低発熱
- 事務作業やWeb閲覧、YouTube再生などに十分な性能
- グラフィックメモリをシステムメモリ(RAM)と共有
2.グラフィックボード(例:NVIDIA GeForce / AMD Radeon)
独立した基板上に搭載されるGPUで、いわゆる「グラボ」と呼ばれます。
主な特徴は次のとおりです。
・デスクトップPCやゲーミングPCで採用されることが多い
・専用メモリ(VRAM)を搭載し、高速処理が可能
・3Dゲーム、動画編集、AI処理などの重い作業に最適
🟩 まとめると:
内蔵GPU:軽作業・省電力重視
グラフィックボード:高性能・映像処理重視
内蔵GPUとグラフィックボードの違い(補足)
どちらを使用しているか把握しておくことで、動作が重い時の原因分析や買い替え判断がしやすくなります。
WindowsでGPUを確認する3つの方法
ここからは、Windows 10/11共通で使えるGPUの確認方法を3つ紹介します。
どの方法も特別なソフトは不要で、標準機能だけで確認可能です。
① デバイスマネージャーで確認
最も基本的な確認方法です。
- Win + X を押して「デバイスマネージャー」を開く
- 「ディスプレイアダプター」を展開
- 表示される項目でGPUの種類を確認
- Intel UHD Graphics → 内蔵GPU
- NVIDIA / AMD Radeon → グラフィックボード
ここで複数のGPUが表示されていれば、デュアルGPU構成の可能性があります。
ノートPCでは、省電力時に内蔵GPU、負荷が高いときにグラボを自動で切り替える仕組みもあります。
② タスクマネージャーで確認
GPUの種類だけでなく、稼働状況もリアルタイムで確認できます。
- Ctrl + Shift + Esc でタスクマネージャーを開く
- 「パフォーマンス」タブを選択
- 左側に「GPU 0」「GPU 1」と表示され、それぞれの稼働状況を確認可能
- GPU 0:内蔵GPU
- GPU 1:グラフィックボード
と割り当てられています。
稼働率やメモリ使用量も表示されるため、ゲームや動画編集時にGPUがどれだけ働いているかを可視化できます。
稼働状況がリアルタイムで見られるので、負荷状況の確認にも便利です。
動作が重い時に「GPU使用率」が100%近くなら、グラフィック性能が限界に達しているサインです。
③ DirectX診断ツール(dxdiag)で確認する
より詳細な情報を得たい場合におすすめの方法です。
- Win + R → dxdiag と入力して実行
- 「ディスプレイ」タブを開く
- GPUの名前やメモリ容量、ドライバ情報を確認
このツールでは、GPUのメモリ量(VRAM)やドライバのバージョンなど、より専門的な情報が得られます。
ゲームの推奨スペックを満たしているか確認する際にも役立ちます。
Chrome / EdgeでGPU利用状況を確認(おまけ)
ブラウザでもGPUが活用されているか確認できます。
Web動画がカクつく場合などにチェックしてみましょう。
- Chrome:chrome://gpu/
- Edge:edge://gpu/
ページ内の「Graphics Feature Status」に「Hardware accelerated」と表示されていれば、GPUが有効に使われています。
ただし、ここでは「内蔵GPUかグラボか」までは判別できません。
ブラウザの動作確認用の参考程度に覚えておくと良いでしょう。



まとめ
GPUを理解してPC性能を最大限に引き出しましょう。
- GPUは「映像処理専用の頭脳」で、CPUとは役割が異なる
- 内蔵GPUは省電力重視、グラフィックボードは高性能重視
- Windowsでは「デバイスマネージャー」「タスクマネージャー」「dxdiag」で簡単に確認できる
- ChromeやEdgeでもGPU利用状況をチェック可能
自分のPCのGPUを把握しておくことで、動画編集・ゲーム・AIアプリなどの性能を最大限に引き出せます。
トラブル解決の第一歩としても、GPU情報の確認は非常に有効です。


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