ChatGPTやGemini、Copilot、Claudeなど、「生成AI」と呼ばれるサービスを目にする機会が増えました。
しかし、実際には「今日はこのAIを使おう」と考えて生成AIを選んでいる人ばかりではないでしょう。
Googleでいつものように検索していると、検索結果の上部に「AIによる概要」が表示されることがあります。
さらに、その回答の下にある「質問する」欄へ知りたいことを入力すると、検索し直さなくても、そのままAIとのやり取りを続けることができます。
筆者自身も普段はChromeでGoogle検索を使っています。先日、「AIによる概要」を読んでいる途中で疑問が浮かび、そのまま「質問する」欄へ入力してみました。
特別な設定をしたり、Geminiなど別のAIサービスを開いたりしたわけではありません。いつものGoogle検索の延長で、自然にAIとの会話へ入れたことが印象的でした。

Google検索の「AIによる概要」から追加質問すると、AIモードでそのまま会話を続けられる
実は現在、生成AIはChatGPTのような専用サービスだけで使うものではなくなっています。
Google検索ではGeminiモデルを使ったAI機能、ChromeではGemini、EdgeやWord・ExcelではCopilot、XではGrokというように、普段利用している検索やアプリの中にも生成AIが広がっています。
この記事では、Google検索の「AIによる概要」とは何か、そのまま質問を続けるとどうなるのかを確認したうえで、Gemini・ChatGPT・Copilotなど身近な生成AIとの関係も初心者向けに整理します。
最初に押さえておきたいポイント
- Google検索では「AIによる概要」から、そのまま追加質問を続けられる
- ChromeにはGeminiを利用した別のAI機能も用意されている
- EdgeやMicrosoft 365ではCopilotが身近になっている
- XではGrokを利用できる
- Firefoxでは複数のAIチャットボットから利用するものを選べる
- ChatGPT、Claude、Perplexityのように専用Webサイトやアプリを中心に使う生成AIもある
この記事では、2026年9月7日時点の各社公式情報をもとに、身近なアプリやサービスと生成AIがどのようにつながっているのか、それぞれの特徴とともに整理します。
生成AIは専用サービスを開かなくても使う時代になっている
生成AIというと、ChatGPTのような専用サービスを開き、質問を入力して使う姿を思い浮かべる人も多いでしょう。
現在もこの使い方は一般的ですが、生成AIはそれだけではありません。
検索エンジン、ブラウザ、WordやExcelなどのOfficeソフト、SNS、スマートフォンのOSなど、普段使っている環境そのものにAI機能が組み込まれるようになっています。
| 普段使うもの | 関係する主なAI | 身近な使い方 |
|---|---|---|
| Google検索 | Geminiモデルを使ったAI機能 | AIによる概要、追加質問、情報探索 |
| Chrome | Gemini | 閲覧中のページの要約、質問、複数タブの比較など |
| Edge | Microsoft Copilot | ページの確認、要約、複数タブの比較、質問など |
| Word・Excel・PowerPoint | Microsoft Copilotなど | 文書作成、データ分析、資料作成など |
| X | Grok | XやWebの情報を使った質問・検索 |
| Firefox | ChatGPT・Gemini・Claude・Copilotなど | サイドバーから利用するAIを選択 |
| iPhone・iPad・Mac | Apple Intelligence・ChatGPTなど | Siri、作文ツール、画像や文書に関する質問など |
| 専用Web・アプリ | ChatGPT・Claude・Perplexityなど | 相談、文章作成、調査、ファイル処理など |
つまり、「どのAIを選ぶか」だけで考えるより、普段どのアプリやサービスを使っているかによって、自然に触れるAIが変わってくると考える方が実態に近くなっています。
Google検索では「AIによる概要」からそのまま質問を続けられる
Googleで普通に検索すると、検索内容によっては結果の上部に「AIによる概要」が表示されます。
これは、検索結果のWebページを一つずつ確認する前に、AIが複数の情報を整理して概要を提示する仕組みです。
さらに現在は、AIによる概要の下などに表示される「質問する」欄から、その回答について追加の質問を続けることができます。
たとえば最初の検索結果を見て、「これはどういう意味?」「もう少し詳しく知りたい」と感じたとき、もう一度検索語を考え直すのではなく、そのまま会話するように質問できます。
追加質問では、それまでの検索内容やAIによる概要の文脈を引き継ぎながら、AIモードでさらに調べものを続けられます。
筆者が実際に使ったのもこの機能でした。
Chromeだから特別なAI機能を設定したのではなく、Chromeでいつも通りGoogle検索をしていたところから、自然にAIとの会話へ入ったという使い方です。
チエバコ最初は「生成AIを使っている」という意識もありませんでした。いつも通りGoogle検索をして、そのまま「質問する」に入力したら、自然にAIとの会話になっていたという感じです。
Google検索のAI機能とGemini in Chromeは分けて考える
ここは少し分かりにくいところです。
Google検索の「AIによる概要」にはGeminiのAIモデルが利用されていますが、これとは別にGoogleは「Gemini in Chrome」というブラウザ内のAI機能も提供しています。
Gemini in Chromeでは、現在開いているWebページについて質問したり、内容を要約したり、複数のタブの情報を比較したりできます。
日本でもGemini in Chromeの提供は進んでいますが、環境や端末などによって利用できる機能が異なる場合があります。
- Google検索のAIによる概要=検索結果からAIの回答を確認し、そのまま追加質問できる
- Gemini in Chrome=Chromeで閲覧しているページやタブについてGeminiへ質問できる
どちらもGoogleのAI技術を利用していますが、入口と使い方は同じではありません。
アプリ名・AIサービス名・AIモデル名は分けると分かりやすい
生成AIが分かりにくく感じる理由の一つが、アプリ、AIサービス、AIモデルの名称が一緒に出てくることです。
| 種類 | 例 | 簡単にいうと |
|---|---|---|
| アプリ・サービス | Chrome・Edge・Word・Excel・X | 普段利用する場所 |
| AIアシスタント・サービス | ChatGPT・Gemini・Copilot・Claude・Perplexity・Grok | 質問や作業を支援するAI |
| AIモデル | GPTシリーズ・Geminiシリーズ・Claudeシリーズ・Grokシリーズなど | 回答や処理を担当するAIの頭脳 |
たとえばChromeそのものがGeminiというわけではありません。
Chromeというブラウザの中でGeminiを利用できる機能が用意されている、と考えると分かりやすくなります。
同じように、ExcelそのものがCopilotではなく、Excelの中でCopilotなどのAI機能を利用できるようになっています。
ChatGPT|専用サービスを中心に幅広い作業ができる生成AI
ChatGPTはOpenAIが提供する会話型のAIアシスタントです。
ChromeやEdgeなど特定のブラウザ専用ではなく、Web版、スマートフォンアプリ、デスクトップアプリなどから利用できます。
質問への回答だけでなく、文章の作成・書き換え・要約、翻訳、問題解決、Web検索、画像、ファイル、データ分析など幅広い作業に対応しています。
- 会話しながら考えを整理する
- 文章や資料を作る
- Webで情報を調べる
- 画像やスクリーンショットを確認する
- ファイルやデータを分析する
といったように、一つの用途に限定せず利用できるのが特徴です。
一方で、料金プラン、AIモデル、Chat・Work・Codexなど複数の名称があるため、初めて使う場合は違いが分かりにくく感じることもあります。
現在、新しいGPT-6 Astraが登場しています。ChatGPTについてわかりやすくまとめた記事も参考にしてください。


Gemini|Google検索やChromeなどGoogleのサービスにつながる生成AI
GeminiはGoogleが提供する生成AIです。
専用のGeminiサービスとして利用できるだけでなく、Google検索やChromeをはじめ、GoogleのさまざまなサービスにGeminiのAI技術が広がっています。
特に普段からGoogle検索やChromeを使っている人は、生成AIの専用サービスを自分から探さなくても、Googleのサービスを使う途中でAIに触れる機会があります。
Google検索でAIによる概要から追加質問をしたり、Gemini in Chromeで閲覧中のページについて質問したりと、従来の検索やWeb閲覧からAIへ自然につながる点が特徴です。
Microsoft Copilot|EdgeやWord・Excelの中で使える生成AI
Microsoft Copilotは、WindowsやMicrosoft 365を使っている人にとって目にする機会の多い生成AIです。
Microsoft EdgeにはCopilotが組み込まれており、閲覧しているページから離れずに質問したり、内容を整理したり、複数のタブを比較したりできます。
さらにMicrosoft 365では、Word、Excel、PowerPoint、OutlookなどにもCopilotが組み込まれています。
- Wordで文書を作成・編集する
- Excelでデータを分析する
- PowerPointでプレゼンテーションを作成する
- Outlookでメールや予定に関する作業を支援する
というように、普段利用しているMicrosoft製品の作業そのものにAIが入ってきています。
仕事でEdgeやMicrosoft 365を利用している人の場合は、AI専用サービスを新たに開かなくても、日常業務の中でCopilotを使う場面が増えていくでしょう。
なお、利用できるCopilotの機能は、Microsoft 365の契約内容や会社・学校側の設定などによって異なります。
Claude|会話だけでなくファイルやOffice作業にも広がる生成AI
ClaudeはAnthropicが提供する生成AIです。
ChatGPTと同じように、Webやアプリで会話しながら利用できます。
現在は会話や文章作成だけでなく、Excelスプレッドシート、PowerPointプレゼンテーション、Word文書、PDFなどを直接作成・編集する機能も提供されています。
さらにClaudeは、Excel、PowerPoint、WordなどMicrosoft 365のアプリ内から利用する仕組みも広がっています。
そのためClaudeも、専用のAIサービスとして使うだけでなく、実際の仕事で使うアプリへ入り込む方向へ進んでいます。
Perplexity|Webを調べて情報源を確認しやすい生成AI
Perplexityは、Web検索を利用して質問への回答をまとめる「アンサーエンジン」として提供されているサービスです。
質問するとWeb上の情報を検索し、複数の情報源をもとに回答をまとめます。
従来の検索エンジンのように検索結果のリンクを一つずつ開くだけではなく、まずAIが情報を整理した回答を確認し、そのうえで元になった情報源を確認できる点が特徴です。
- Webで情報を調べる
- 複数の情報源を比較する
- 回答の根拠となったページを確認する
といった使い方と相性があります。
ただし、出典が表示されているからといって回答そのものが必ず正しいとは限りません。重要な情報では元の情報源まで確認することが大切です。
Grok|XとWebの情報につながりやすい生成AI
GrokはxAIが開発する生成AIで、Xとの結び付きが特徴の一つです。
GrokはX上の投稿やWebを検索し、現在起きていることについて情報を集めることができます。
Xを普段から利用している人であれば、SNSを見ている途中からAIを利用できるため、専用のAIサービスを意識せずに触れる入口にもなります。
リアルタイム性の高い情報を扱いやすい一方、Xには個人の投稿や未確認情報も含まれます。
ニュースや現在進行中の出来事を確認するときは、Grokに限らず一次情報や公式発表を確認することが重要です。
Firefoxは複数の生成AIから使うものを選べる
FirefoxはChromeやEdgeとは少し違う形で生成AIを取り入れています。
Firefoxのサイドバーでは、利用するAIチャットボットをユーザー自身で選択できます。
- Claude
- ChatGPT
- Gemini
- Le Chat Mistral
- Microsoft Copilot
などから選択し、Webページを見ながらサイドバーでAIを利用できます。
必要に応じて利用するAIを切り替えることもできるため、Firefoxの場合は一つのAIに固定するのではなく、ブラウザを入口として複数のAIを利用できる仕組みになっています。
iPhoneやMacではApple Intelligenceの中からChatGPTを使うこともある
生成AIがOSやアプリの中に入り込んでいる例として、Apple Intelligenceもあります。
対応するiPhone、iPad、Macでは、Siriや作文ツールなどでApple Intelligenceの機能を利用できます。
さらに、Apple IntelligenceとOpenAIのChatGPTとの連携を有効にすると、必要に応じてChatGPTを利用できます。
- Siriからより詳しい回答を得る
- 作文ツールで文章を作成する
- 画像や文書についてChatGPTへ質問する
といった使い方ができます。
このように現在は、「Apple製品だからAppleのAIだけ」「Microsoft製品だからMicrosoftのAIだけ」と単純に分けられるわけではありません。
一つのアプリやOSの中で、別の会社が開発したAIが利用されることもあります。
生成AIは一つを選ぶより使っているアプリとの関係を見る
ここまで見てきたように、現在の生成AIは「どれか一つを選んで、それだけを使う」というものではなくなっています。
普段使っているアプリや、そのとき行いたい作業によって、自然に別のAIを利用する場合があります。
| 普段の使い方 | 触れる機会のあるAI | 特徴 |
|---|---|---|
| Googleで検索する | Geminiモデルを使ったAI機能 | 検索結果からそのまま追加質問を続けやすい |
| ChromeでWebを見る | Gemini | 閲覧中のページや複数タブとつながりやすい |
| EdgeやMicrosoft 365を使う | Copilot | ブラウザやWord・Excelなどの作業とつながりやすい |
| AIとの相談や幅広い作業を行う | ChatGPT | 文章、調査、画像、ファイルなど用途が広い |
| 文章やファイルをAIと扱う | Claude | 会話から文書・表・資料などへ利用範囲が広がっている |
| Web情報を調べて情報源も確認する | Perplexity | 検索と情報源の確認を一つの流れで行いやすい |
| Xを見る | Grok | XやWebの現在の情報につながりやすい |
この表も、「この用途なら必ずこのAIが一番よい」という意味ではありません。
ChatGPTでWeb検索をすることもできますし、GeminiやClaudeで文章を作ることもできます。
それぞれのできることは重なっており、新しい機能が追加されるたびに違いも変わっていきます。
そのため、「どのAIを選べばよいか」と考えるより、自分が普段使っている検索やアプリにどのようなAI機能があるのかを知っておく方が、一般の利用者には分かりやすいでしょう。
どの生成AIでも回答をそのまま信じないことが大切
生成AIは便利ですが、どのサービスを利用しても回答が必ず正しいとは限りません。
もっともらしい文章で誤った内容を示したり、古い情報と新しい情報を取り違えたりする可能性があります。
特に次のような情報では、AIの回答だけで判断しないようにしましょう。
- ニュースや現在進行中の出来事
- 料金やサービスの最新仕様
- 医療・法律・金融など重要な判断に関わる情報
- 人物や企業についての未確認情報
公式サイトや一次情報を確認し、「AIが答えたから正しい」と考えないことが大切です。
まとめ:身近なアプリから生成AIとの付き合い方を知っていこう
生成AIは、ChatGPTのような専用サービスだけで使うものではなくなっています。
Google検索ではAIによる概要からそのまま追加質問ができ、ChromeにはGemini、EdgeやMicrosoft 365にはCopilot、XにはGrokというように、普段利用している環境の中で生成AIに触れる機会があります。
Firefoxのように複数のAIから利用するものを選べるブラウザや、Apple Intelligenceのように必要に応じてChatGPTと連携する仕組みもあります。
そのため、最初から「生成AIはどれを選べばよいのか」と一つに決める必要はありません。
まずは普段使っている検索、ブラウザ、Officeソフト、スマートフォンなどに、どのようなAI機能が用意されているのかを知るところから始めても十分です。
筆者自身は現在ChatGPTを中心に利用していますが、今回Google検索のAI機能を自然な流れで使ったことをきっかけに、GeminiやCopilotなど他の生成AIについても改めて確認するようになりました。
今後は、それぞれのAIを実際の作業でも使いながら、公式情報だけでは分からない使いやすさや違いについても確認していく予定です。
※本記事の機能や提供状況は2026年9月7日時点の各社公式情報を基準にしています。生成AIの機能、対応アプリ、利用条件は今後変更される場合があります。


コメント