「システムの復元」とは、Windows 10 の動作が不安定になったときに、過去の正常な状態に戻せる機能です。
アプリやドライバーをインストールしてから不具合が出た場合などに有効で、パソコンを初期化するよりも負担が少なく、個人ファイル(写真・文書など)は残したまま修復できます。
システムの復元が役立つトラブル事例
- Windows Update 後に動作が重くなった
- 新しいソフトを入れてからフリーズやエラーが増えた
- ドライバー更新後に周辺機器が動かなくなった
- アプリが急に開けなくなった
こうした「最近の変更が原因」と思われる不具合に効果を発揮します。
【手順】Windows 10でシステムの復元を行う方法

検索ボックスに「復元」と入力し、「システムプロパティ」を開きます。
①タブの「システムの保護」を選択し
②「システムの復元」をクリックします。

システムの復元を実行しても、ドキュメントや画像、その他の個人データには影響はありません。
「次へ」をクリック
システムが更新されたイベントのポイントが一覧表示されるので、戻したい日時を選択します。
「次へ」をクリック
「影響を受けるプログラムの検出」をクリックすると、システム復元に伴って、影響を受けるプログラムを検出してくれます。確認が必要な際にはチェックしましょう。
①復元ポイントの確認。「時刻」「説明」など間違いが無いか確認します。
②Windowsのパスワードを変更した場合は、パスワードリセットディスクを作成しておきましょう。
③「完了」をクリックします。
ポップアップメニューが表示され注意を促されます。
問題なければ「はい」をクリックします。
④復元後は自動で再起動し、指定した時点の状態に戻ります。
復元ポイントを自分で作成する方法
復元ポイントは自動で作成されることもありますが、手動で作っておくと安心です。

検索ボックスに「復元」と入力し、「システムプロパティ」を開きます。
タブ「システムの保護」を選択します。
ドライブの保護が「有効」になっていることを確認します。
「作成」をクリックします。
復元ポイントの識別に役立つ説明を入力。(時刻は自動で追加されます)
「作成」をクリックします。
「復元ポイントは正常に作成されました」と表示されたら完了です。
「閉じる」をクリックして復元ポイントの作成完了です。
※これで好きなタイミングで復元できるようになります。
システムの復元ができないときの対処法
復元しても改善しない
→ 「初期化」や「リセット」を検討する。
復元ポイントが表示されない
→ 保護設定が無効になっている可能性。コントロールパネルから確認。
途中で止まる/失敗する
→ セーフモードから実行すると成功する場合あり。
「復元」「初期化」「リセット」の違い
- システムの復元:Windowsを過去の状態に戻す。個人データは残る。
- 初期化(このPCを初期状態に戻す):アプリや設定を削除。データも削除できる。
- リセット(工場出荷状態):完全に購入時の状態に戻る。
混同しやすいので、自分に合った方法を選びましょう。
Windows 11との違い
Windows 11 でも「システムの復元」は使えますが、設定画面の位置や表記が少し異なります。
Windows 10 の手順を理解しておけば、11でも応用できます。
まとめ
システムの復元は、Windows 10 の不具合を解決する強力な手段です。
- 不具合が出る前の状態に戻せる
- 個人ファイルは残せる
- 復元ポイントは手動作成しておくと安心
「復元できないときの対処法」や「初期化との違い」も知っておくと、いざというときに慌てず対応できます。
コメント