Wordには、第三者に見られたくない文書や編集されたくない重要データを保護するための パスワード機能 が用意されています。
実は、Wordのパスワードには 「開くためのパスワード」と「編集を制限するパスワード」 の2種類があるのをご存じですか?
この記事では、
- 2種類のパスワードの違い
- パスワードの設定方法
- 解除方法
- 忘れた時の注意点
を、画像なしでもわかりやすく解説します。
Wordのパスワードは2種類ある
Wordでは、用途の異なる2つのパスワードを設定できます。
① 文書を開くためのパスワード(暗号化)
- ファイルを開くときにパスワードを要求
- 最も強力なセキュリティ
- 他人に見られたくない情報の保護に最適
- 暗号化されるため、Microsoftでも復元できないレベルの強力さ
文書を誰にも見られたくない場合は、この「暗号化パスワード」を使用します。
② 文書の編集を制限するパスワード
こちらは「閲覧はできるが編集はさせたくない」という場合に使うパスワードです。
- 表示はできるが書き換えは不可
- 契約書・稟議書・配布資料などに便利
- コメントのみ許可するなど細かい制御も可能
「開くときに必要なパスワード」を設定する方法(暗号化)
もっとも一般的でセキュリティ性の高い方法です。

パスワードを設定しファイルをクリックすると「パスワード」の入力を促されるようになります。
手順
パスワードを設定したいWordファイルを開きます。

左上の 「ファイル」タブ をクリック

メニューから 「情報」 を選択
「文書の保護」 をクリック
「パスワードを使用して暗号化」を選択

設定したいパスワードを入力 → 「OK」
確認のためもう一度同じパスワードを入力
これで、ファイルを開くときにパスワードが必要になります。
パスワードがない人は開けないため、情報保護に非常に有効です。
「編集を制限するパスワード」を設定する方法
閲覧は許可しつつ、内容の書き換えを防ぎたい場合に使います。
手順

・左上の 「ファイル」タブ をクリック

・メニューから 「情報」 を選択
・「文書の保護」 をクリック
・「編集の制限」を選択

・右側のメニューの編集の制限にチェック
・「はい、保護を開始します」をクリック
・「保護の方法」パスワードをチェックしパスワードを入力、確認入力します。
・OKを押して設定完了
設定したパスワードを解除する方法
パスワードを解除したい場合も簡単です。
暗号化パスワードの解除手順
パスワードの入力手順と同じで進めます。
- パスワードを解除したいファイルを パスワードを入力して開く
- 「ファイル」→「情報」 を開く
- 「文書の保護」→「パスワードを使用して暗号化」 を選択
- 現在のパスワード「・・・・」が表示された状態になるので、すべて削除
- 空欄で「OK」をクリック
これでパスワードが解除され、誰でも開ける通常のWordファイルになります。
編集制限パスワードの解除
「編集を制限するパスワード」を設定する手順と同じで進めます。
- Word右側の「編集の制限」メニューを開く
- 「保護の中止」 をクリック
- パスワードを入力して解除
パスワードを忘れた場合の注意点
最も重要なのはここ。
Wordの暗号化パスワードは、Microsoftでも復元できません。
そのため設定したパスワードは厳重に保管する必要があります。
そのため、忘れないための工夫が必要です。
おすすめの管理方法
- パスワード管理アプリ(Bitwarden など)に保存
- スマホやPCのメモアプリに控える
- 紙に書いて金庫・引き出しに保管
- 文書ごとに異なるパスワードを設定しない
まとめ
- Wordには「開くためのパスワード」と「編集制限パスワード」の2種類がある
- 設定も解除も数クリックで簡単
- 暗号化パスワードは復元できないため保管が重要
大切な文書のセキュリティを高めるために、ぜひWordのパスワード機能を活用してください。


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