自作PCはどの順番でパーツを選ぶ?失敗しない構成の決め方

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自作PCを作ろうと思ってパーツを調べ始めると、CPU、マザーボード、メモリ、SSD、グラフィックボード、電源、CPUクーラー、PCケースなど、多くの製品が候補に出てきます。

初めて自作する人なら、「どのパーツから決めればいいのか」で迷うかもしれません。

一方、以前に自作した経験がある人でも、数年ぶりに新しいPCを組もうとすると、以前とは違う規格や聞き慣れない名称が増えていることに気付きます。

チエバコ

私自身も自作PCの経験はありますが、常に新しいPCを組んでいるわけではありません。今回あらためて構成を考え始めると、以前は意識していなかった規格も増えており、一つずつ調べ直す必要がありました。

自作PCで大切なのは、最新・高性能なパーツを集めることではありません。自分の用途に必要な性能を決め、それぞれのパーツが組み合わせて使えることを確認しながら構成を完成させることです。

ショップの商品ページでは多くの候補を探せますし、メーカーサイトでは詳しい仕様や対応情報を確認できます。ただし、表示されている数字や「対応」という言葉だけを見ても、何を確認すればよいのか分からなければ正しく比較できません。

このページでは、初めて自作PCを作る人、数年ぶりに自作する人、現在使っているPCを新しい構成へ組み直す人に向けて、どの順番でパーツを考え、商品ページやメーカーサイトの何に注意すればよいのかをまとめます。

このページで分かること
  • 自作PCのパーツを選ぶ基本的な順番
  • 初めて作る場合と再構築する場合の考え方
  • CPU・マザーボード・メモリなどを選ぶときの確認ポイント
  • ショップとメーカーの製品ページで見るべき項目
  • 新しい規格をどこまで気にすればよいのか
  • 購入前に構成全体で確認しておきたいこと
  • 自作PCの各パーツやトラブルを詳しく確認できる関連記事

自作PCは経験者でも改めてパーツの規格を確認したい

自作PCは、一度経験すれば組み立ての基本的な流れがすべて変わってしまうものではありません。

CPUをマザーボードへ取り付け、メモリやストレージ、電源などを接続してPCを構成する基本は共通しています。

しかし、それぞれのパーツで使われる規格や製品の仕様は更新され続けています。

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パーツ・項目変化する内容の例購入時に確認したいこと
CPU世代・ソケット・内蔵GPU使用するマザーボードに対応しているか
マザーボードチップセット・メモリ・PCIe・M.2CPUや取り付けるパーツに対応しているか
メモリDDR規格・速度・XMP・EXPOCPUとマザーボード双方の対応
ストレージSATA・NVMe・PCIe世代M.2スロットの仕様や共有レーン
グラフィックボード性能・VRAM・サイズ・補助電源用途、ケース、電源との組み合わせ
電源容量・ATX規格・GPU補助電源必要容量と使用する端子
CPUクーラー対応ソケット・冷却能力・サイズCPUとケースへ取り付けられるか
PCケース搭載可能サイズ・冷却・端子実際のパーツ寸法が収まるか
BIOS・UEFI対応CPU・機能・設定使用CPUに必要なバージョン
OS動作要件・ライセンス新規購入か既存ライセンスを移行できるか

数年前に自作したときの知識が間違っていたわけではありません。しかし、その知識だけで現在のパーツを判断すると、見落としが生じる可能性があります。

自作経験者でも、新しい構成を作るたびに現在使われている規格と製品仕様を確認する。これが、長く自作PCを続けるうえで大切な考え方です。

自作PCのパーツを選ぶ前に用途と予算を決める

パーツの商品を探す前に決めておきたいのが、そのPCを何に使うのかです。

ショップを先に見始めると、上位CPU、大容量メモリ、高性能グラフィックボードなど魅力的な製品が次々に見つかります。しかし、性能を上げるほど予算は膨らみ、電源や冷却など周辺パーツにも影響します。

  • インターネット・動画視聴・Officeなどの日常用途
  • 写真編集や動画編集
  • ゲーム
  • 3DCG・CADなどの制作作業
  • 生成AIなどCPU・GPU・メモリを多く使う処理
  • 複数のアプリやブラウザを同時に使う作業
  • 将来の増設や長期間の使用を重視する構成

用途が決まると、「CPUへ予算を使うのか」「GPUが重要なのか」「メモリ容量を増やした方がよいのか」が見えやすくなります。

すべてを最高性能にするのではなく、必要なところへ予算を配分することが自作PCの構成を決める第一歩です。

自作PCはどの順番でパーツを選ぶ?構成を決める流れ

自作PCには「必ずこの順番で買わなければならない」という決まりはありません。

ただし、パーツ同士には依存関係があります。先に決めたパーツによって、後から選べる製品が絞られるため、次の流れで考えると構成を整理しやすくなります。

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順番決めること主な確認ポイント
1用途・予算何に使うPCか、全体でいくらまで使うか
2CPU・GPUの性能軸どちらへ性能と予算を配分するか
3CPU用途、世代、ソケット、内蔵GPU
4マザーボードCPU対応、チップセット、拡張性
5メモリ・ストレージ対応規格、容量、速度、スロット
6グラフィックボード用途、性能、VRAM、寸法、消費電力
7電源容量、規格、GPU補助電源
8CPUクーラー冷却能力、ソケット、寸法
9PCケース全パーツが収まるか、冷却、端子
10構成全体互換性、BIOS、OS、接続端子を再確認

実際には前後しながら決めることもあります。特にPCケースは、最初に「大きなケースにするか、小型にするか」という方向性を決め、最終的な製品はグラフィックボードやCPUクーラーなどの寸法が分かってから確定すると失敗を減らせます。

1.CPUとGPUは用途から性能の軸を決める

最初からCPUの型番だけを決めるのではなく、用途からCPUとGPUのどちらにどの程度の性能が必要かを考えます。

グラフィックボードを必要としない一般用途なら、内蔵GPUを備えたCPUで構成できる場合があります。一方、ゲームや映像処理などではGPU側への予算配分が大きくなることがあります。

CPUを選ぶときは、性能だけでなく、そのCPUを選ぶことでどのCPUソケット、マザーボード、メモリ規格を使うことになるのかまで確認します。

2.CPUに対応するマザーボードを選ぶ

CPUを決めたら、対応するマザーボードを絞ります。

ここで「CPUソケットが同じだから使える」とだけ判断しないことが重要です。

  • CPUソケット
  • メーカーのCPUサポートリスト
  • 対応に必要なBIOSバージョン
  • 対応するメモリ規格
  • M.2やPCIeスロットの構成
  • 必要なUSB・LAN・映像端子
  • ケースへ取り付けられるフォームファクター

マザーボードは高価な製品ほどすべての人に適しているわけではありません。使わない機能へ予算を掛けるより、必要な端子や拡張性がそろっているかを確認します。

CPU対応について不安がある場合は、BIOSについても先に確認しておきましょう。

3.メモリはDDR規格・容量・速度を分けて見る

メモリの商品ページには、容量だけでなくDDR規格、速度、枚数、XMP・EXPOなど多くの情報が表示されています。

重要なのは、「数字が大きい製品を選べばよい」と考えないことです。

まずCPUとマザーボードが対応するDDR規格を確認し、必要容量を決め、その後で対応速度やメモリプロファイルを確認します。

DDR5では、商品に表示された速度と標準状態での動作速度が同じとは限りません。XMP・EXPOを利用する製品を選ぶ場合は、その意味も確認しておくと設定時に迷いにくくなります。

4.ストレージは形状だけでなく接続方式まで確認する

ストレージではHDD、2.5インチSATA SSD、M.2 SSDなどがあり、M.2 SSDにも接続方式やPCIe世代の違いがあります。

「M.2だから高速」「新しいPCIe世代だから必ず必要」と判断せず、マザーボードのM.2スロットが何に対応しているか、ほかのスロットと帯域を共有しないかなどもメーカー仕様で確認します。

PCI Expressの世代による違いを確認したい場合はこちらも参考にしてください。

5.グラフィックボードはGPUを決めてから製品を比較する

グラフィックボードを選ぶときは、まず必要なGPU性能やVRAM容量を考えます。

そのあとで、同じGPUを搭載した各メーカーの製品について、冷却、静音性、本体寸法、必要電源、映像端子、保証などを比較します。

商品ページで「GPU」と「グラフィックボード」が同じように使われていて分かりにくい場合は、両者の違いを知っておくと仕様表を読みやすくなります。

NVIDIA GeForceでは、無印、Ti、SUPERなど製品名の違いもあります。

同じGeForceでも販売メーカーによって価格が違う理由はこちらで整理しています。

6.電源はW数だけで決めない

CPUとグラフィックボードが決まると、必要な電源容量を考えやすくなります。

ただし、電源は「850W」「1000W」といった容量だけでは判断できません。

  • 構成全体に必要な電源容量
  • グラフィックボードメーカーが示す推奨電源容量
  • GPU補助電源コネクターの種類と本数
  • ATX電源規格
  • 電源本体の寸法
  • 保証や長期使用を考えた信頼性

ATX 3.1や12V-2×6などの名称が出てきた場合も、「新しいから必要」と判断するのではなく、自分が使用するグラフィックボードや電源の仕様と照合します。

7.CPUクーラーはCPUとケースの両方を見る

CPUクーラーは、「空冷か簡易水冷か」だけで決めるものではありません。

使用するCPUに必要な冷却能力を考えたうえで、CPUソケットへの対応、空冷クーラーの高さ、ラジエーターの大きさや厚み、メモリとの干渉などを確認します。

8.PCケースは主要パーツが決まってから最終確認する

PCケースは見た目や「ミドルタワー」「フルタワー」といった分類だけでは、内部に取り付けられるパーツを判断できません。

ケースメーカーの仕様表で、マザーボードのフォームファクター、グラフィックボードの最大長、CPUクーラーの最大高、ラジエーターの対応サイズ、電源寸法などを一つずつ照合します。

そのため、ケースの大きさや設置場所は早めに考えておき、具体的なケース製品は主要パーツのサイズが分かってから決定すると選びやすくなります。

ショップとメーカーサイトでは見る場所を分ける

具体的なパーツを探すときは、ショップとメーカーのサイトを使い分けると確認しやすくなります。

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確認する場所主に確認する内容注意したいこと
PCショップ・通販サイト販売価格・在庫・候補製品・基本仕様商品名だけでなく正確な型番を確認する
パーツメーカー製品ページ詳細仕様・寸法・端子・対応規格似た型番や旧モデルと混同しない
マザーボードサポートページCPU Support List・BIOS・QVL製品名ではなく使用する型番で照合する
取扱説明書スロット構成・配線・共有レーン・取り付け方法製品ページだけでは分からない条件も確認する
CPU・GPUメーカー基本仕様・電力・対応機能実際のボード製品の寸法などは販売メーカー側も見る

ショップの商品ページは候補を探したり価格を比較したりするのに便利ですが、最終的な互換性を判断するときは、使用する製品の正確な型番を確認してメーカーが公開している仕様・対応表・取扱説明書まで見ることが大切です。

チエバコ

自作PCでは、商品名が似ていても仕様が違う製品があります。私は「メーカー名やシリーズ名が同じだから大丈夫」と考えず、最後は型番で確認するようにしています。

自作PCのパーツは「組み合わせ」で互換性を確認する

それぞれのパーツを単独で確認したら、次は組み合わせて使えるかを確認します。

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組み合わせ主に確認すること
CPU × マザーボードソケット・CPUサポート・BIOS
CPU × メモリDDR規格・対応速度
マザーボード × メモリDDR規格・容量・速度・QVL
マザーボード × SSDM.2形状・NVMe/SATA・PCIe世代
GPU × 電源推奨容量・補助電源端子
GPU × ケース長さ・高さ・厚さ・スロット数
CPUクーラー × CPU対応ソケット・必要な冷却能力
CPUクーラー × ケース高さ・ラジエーターサイズ・取り付け位置
マザーボード × ケースATXなどのフォームファクター
電源 × ケース電源規格・奥行き・ケーブルスペース

一度にすべての規格を覚える必要はありません。接続するパーツ同士の仕様を順番に照らし合わせると考えると整理しやすくなります。

最新規格だから選ぶのではなく用途に必要かで判断する

自作PCのパーツを調べていると、新しい規格が登場するたびに「古い規格ではもう駄目なのでは」と感じることがあります。

しかし、新しい規格があることと、自分のPCにその規格が必要なことは別です。

例えば、より新しいPCIe世代に対応する製品があっても、実際の用途では以前の世代で十分な場合があります。電源も、新しいATX規格が登場したからといって、条件を確認せず既存電源をすべて交換する必要があるとは限りません。

反対に、新規に長期間使うPCを組むのであれば、価格差や今後のパーツ交換まで考えて新しい規格を選ぶ価値がある場合もあります。

  • 新しい規格だからという理由だけで選ばない
  • 自分の用途で性能差を使えるか確認する
  • 旧規格との互換性を確認する
  • 価格差に見合うメリットがあるか考える
  • 将来交換する可能性があるパーツとの関係も考える

この考え方を持っておけば、新しい規格が登場しても「最新だから買う」のではなく、現在の構成に必要かを調べて判断することができます。

自作PCを再構築するときは流用できるパーツを先に整理する

現在使っている自作PCを新しく組み直す場合は、すべてのパーツを新品へ交換する必要はありません。

ただし、CPUを新しい世代へ変更すると、CPUソケットや対応メモリが変わり、マザーボードやメモリも同時に交換する必要が出ることがあります。

そのため、再構築では最初に「何を残すか」ではなく、新しい構成でそのパーツを問題なく使えるかを確認します。

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流用候補主に確認したいこと
PCケース新しいマザーボード・GPU・クーラー・電源が収まるか
グラフィックボード必要性能・PCIe・電源容量・補助電源
SSD・HDD接続方式・健康状態・必要容量
電源容量・規格・端子・使用年数
CPUクーラー新しいCPUソケットへの対応・使用年数・冷却能力
Windowsライセンスの種類と移行できる条件

特に長期間使用した電源や簡易水冷CPUクーラーなどは、「まだ動いている」という理由だけで流用を決めず、使用年数や状態も含めて判断したいところです。

自作PCの購入前は構成全体をもう一度確認する

候補となるパーツがそろったら、すぐに購入するのではなく、一度構成全体を一覧にして確認します。

  • CPUとマザーボードのソケットが一致している
  • CPUがマザーボードのサポート対象になっている
  • 必要なBIOSバージョンを確認した
  • メモリのDDR規格・容量・速度が構成に合っている
  • M.2 SSDが使用するスロットの仕様に対応している
  • グラフィックボードがケースに収まる
  • CPUクーラーをケースへ取り付けられる
  • 電源容量に余裕があり必要なコネクターがある
  • マザーボードをケースへ取り付けられる
  • ケースのフロントUSBなどをマザーボードへ接続できる
  • Windowsを新規購入するかライセンスを移行するか確認した
  • 流用パーツがある場合は規格だけでなく状態も確認した

パーツ単体では問題がなくても、組み合わせたときに寸法や端子が合わないことがあります。

購入ボタンを押す前に構成表を一度完成させる。これだけでも、買い直しや予定外の追加部品を減らしやすくなります。

Windows 11の準備もパーツ購入前に確認しておく

自作PCは、パーツを組み立てただけではWindowsを使えません。

初めてのPCや追加するPCならWindowsのライセンスを準備し、旧PCから置き換える場合は現在のライセンスを移行できるか確認しておきます。

旧PCを分解したり初期化したりする前に、ライセンスやMicrosoftアカウントとの関係、必要なデータのバックアップを確認しておくと移行を進めやすくなります。

自作PCを組んだ後に起動しないときは症状から切り分ける

構成を確認して組み立てても、初回起動で画面が映らない、長く使ったPCの電源が突然落ちるなどのトラブルが起きることはあります。

そのときに大切なのは、原因を決めつけてパーツを片っ端から交換することではありません。

電源を入れたときにPCがどの段階まで進んでいるのか、症状がいつ発生するのかを確認して、原因になり得る場所を順番に絞り込みます。

組み立て直後にモニターへ何も映らない場合はこちらから確認してください。

これまで正常に動いていたPCで、電源が入らない、突然落ちる、再起動するなどの症状が出た場合はこちらで切り分けます。

中古パーツを使うなら価格だけでなく状態と情報を確認する

自作PCでは、すべてを新品でそろえる必要はありません。

中古ショップやフリマで状態の良いパーツを見つけられれば、構成全体の費用を抑えられる場合があります。

ただし、CPUやメモリと、電源や簡易水冷CPUクーラーでは、中古品を見るときの確認ポイントが違います。

また、「未使用」「未開封」であっても、最近製造された製品とは限りません。型番、世代、製造時期、保証、付属品、新品の実売価格なども確認して判断します。

自作PC指南書|パーツ選び・規格・トラブル関連記事

自作PCの構成を考えるときに、詳しく確認したい内容をテーマ別にまとめています。分からない項目が出てきたら、このページから必要な記事へ進んでください。

CPU・マザーボード・互換性

メモリ・ストレージ・PCIe

GPU・グラフィックボード

電源・冷却・PCケース

Windows・トラブル・中古パーツ

まとめ|自作PCは順番と確認ポイントを知れば規格が変わっても対応できる

自作PCでは、CPUやメモリ、PCIe、電源などの規格がこれからも変わっていきます。

そのため、現在販売されている製品名や規格をすべて暗記しておく必要はありません。

大切なのは、用途と予算を決める→性能の軸を決める→主要パーツを選ぶ→関連するパーツの仕様を照合する→メーカー情報で互換性を確認する→構成全体を最終確認するという流れを持っておくことです。

初めて自作する人なら、この順番をたどることで「何から調べればよいのか」が分かります。

自作経験がある人も、以前の知識だけで判断せず、現在使われている規格や製品仕様を改めて確認すれば、数年ぶりの自作やPCの再構築を進めやすくなります。

チエバコ

新しい規格が出てきても、見るべき場所と確認する順番が分かっていれば一から覚え直す必要はありません。分からない項目が出てきたときは、このページへ戻り、必要なところから確認していきましょう。